映画「日本人の忘れ物」に注文したいこと

映画「日本人の忘れ物 フィリピンと中国の残留邦人」を観た。素晴らしい映画だと思った。資料の豊富さだ。よくここまで、調査できたと思う。そこが、今の政治にかけているところだと、ストレートに投げかけている。そこは、伝わってきた。

しかし、失礼ながら、すこしうとうとしてしまった。本当に申し訳ないという気持ちだ。ただ、映画「なぜ君は総理大臣になれないのか」と比べた。たまたま、その映画館の次の会が「なぜ君は~」だった。お客さんの数が倍ほど違っていた。「なぜ君は~」の方が、おもしろい。

映画の立て付けの問題が一つあると思う。「日本人の~」は、豊富な資料をインタビュー仕立てで、ていねいにつなげ、中国残留孤児とフィリピン残留邦人と比較しながら映画いている。一方「なぜ君は~」は、小川議員を軸に、小川議員とその周辺で起きたことですすめている。両者とも時系列でまとめてはいるが、スポットの当て方が違う。

僕は、以前からひっかかっていたことがある。僕の家のそばには武蔵小山商店街があり、戦時中多数の満蒙開拓団を輩出し、ほとんどの人がもどってこれなかった。大惨劇を生んだ街である。しかし、その資料を残した施設が無いのだ。これはここだけではなく、日本全体でそうなのではないだろうか?

残留邦人の問題が、日本国の問題になっていない。「日本人のわすれもの」のテーマだと思う。その原因は、この映画からは伝わってこない。一方、「なぜ君は~」は、いろんなことが推測される。なぜ、立憲民主党の支持率が落ちてきたのかなど。次に、何があるのかを期待される映画仕立てになっている。

僕は、映画の立て付けの問題もあるかもしれないが、ざっくりツボに入り込んだ映画つくりにいどんだかどうかという違いなのではと感じた。

ただ、「なぜ君は~」の場合、監督があそこまで映画画面に出る必要があったのかは、はなはだ疑問だ。

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