気がついたら~新作編集日誌

2019年の今年は、僕にとって「革命」の1年だった。1月にコスタリカに行ったことを皮切りに、直近では不整脈アブレーション手術に至るまで、65歳という大きな節目とは、こんなにも慌ただしいのかと本当に驚くばかりの1年間であった。当然それは、今も続いている。

しかし、僕の根っこは変わっていない。相変わらず、自分で言うのも何だが「愚直」に一つのテーマを追いかけ続けている。あえて言うのも恥ずかしいが、それは「憲法」である。極めてまじめな課題だ。だから、僕の作品は「身内向けか?」と言われるのをビクビクしている。

オール板橋行動のみなさん(2018年1月)

その中で気づいたことがある。気がついたら、周りに誰もいないということだ。例えば、秋田への取材(今年5月~7月)。イージスアショアをめぐり、現地は大変な事態であった。取材に行くと、市民メディアの動画カメラは、僕ひとりだった。秋田で、市民共闘の難しさを改めて感じた。共闘って、本当に大変だし、難しい。おまけに、「受けない」。

「共闘」をテーマに2017年に作った「選挙が生まれる2 私たちは歩き始めた」。市民共闘の内部までカメラが入り、市民が苦闘する場面が描けたと自分では思ったのだが、DVDの反響は悪かった。知り合いから「ちょっと難しい。うけない」と言われたことが、今でもずっと残っている。

取材先で「一人」を感じると、怖くもあるし、闘志も沸く。しかし、大事なことを忘れる。何のための取材なのか、である。今年は、アップダウンが激しかった分、落ち着きもなかった。しかし、今製作中の新作「沖縄から叫ぶ2 伝え続ける」の編集中には、少しだけだが、落ち着きを感じるのだ。それは、タイトルにもある「伝え続ける」ことを、自分もしていると気がついたからだ。

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