どんな映画を目指すのか・「もうひとつ前がある」という映画

「精いっぱい」という言葉が好きだ。国鉄闘争で解雇された国労組合員からよく聞かれた言葉だ。それは、生きる方向につながるように、僕には聞こえる。僕は、「精いっぱい」映画を15年間作ってきた。しかし、そろそろ、このスローガンにもほころびが見えてきた。その中身は?なのである。

自分だけが「精いっぱい」でよければいいだけでは、今の僕は満足できなくなってきた。精いっぱい何を描きたいのか。それは、「もうひとつ前」だ。もうちょっとがんばれば、ここに行けるというものを表現したくてしかたがない。

何故、そこなのか。僕に確信はあるのか。現場に行くと感じるのだ。ばんばん感じる。今年は初めて秋田に入った。都合3回はいった。正直、大変なことはたくさんあった。しかし、だからこそ見えてきたものもあった。厳しい状況だと、厳しい中でなんとかしたいという人はかならずいるのだ。

これを書いていて、(今編集の佳境で、毎日、作品のどこかがカットされている)、タイトルを変えようか、という思いがのし上がりつつある。現状は、「沖縄から叫ぶ2 伝え続ける」、これを「沖縄から叫ぶ2 なんとかしようや」。

僕は、現地の人のがんばりを伝えたいのだ。どっちがいいか、悩みの真っ最中。

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