石垣市議会 子どもたちへの「君が代」調査を決議~全国初

9月24日、沖縄県石垣市議会は、「子供達の国家『君が代』に関するアンケート調査実施を求める決議」を賛成14,反対7で可決した。学校現場では指導要領による締め付けや、学校教職員に対しては処分をちらつかせた強制で「日の丸」「君が代」はほぼ100%の小中高校で実施されているという現実があるなかでも、このような児童、生徒に対する検証までは2023年に大阪府吹田市で行われたぐらいでほぼなされていなかった。というのも、君が代、日の丸国歌、国旗法案が国会を通過した際に、当時の自民党幹事長が「子供たちに口をこじあけてまで歌わせるものではない」という「付則」がされていたからであり、それは今回の石垣市議会でこの決議を提案した与党議員も「強制するものではない」と言っていることにあらわれている。

9月26日 沖縄タイムス

しかし石垣市議会与党議員の言い分は、「歌いたくない子どもだけでなく、歌いたい子どもの多様性にも配慮すべきだ」(髙良宗矩議員)である。これには首をかしげざるを得ない。どこで「歌いたくない子どもたち」に配慮したのか。また、なぜ「歌いたい子どもたち」だけに配慮するのか。それ以前に、歌という教育に強制はなじむのか。それは音楽教育全般に言える基本的なことである。どんな歌でも、強制はなじまない。今後の石垣市内の学校現場が、とても心配である。

この市議会決議を理由に、おしなべて各学校で小学校1年から中学校3年まで、このアンケートが実施されてもおかしくない。そもそも、教育委員会の独立性は、いったいどこにいってしまったのか。この事態が、もし自衛隊基地ができたことと関連性があるのなら、「台湾有事は、沖縄有事」という風潮が学校にどっと押し寄せてきているのではないかということを、危機感をもって注視している。

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