かっての友人がこの世を去った
僕と同じ年だ
悲しいという気持ちは、もちろんある
そして、過去を振り返りたくなる
過去の自分を正当化したくなる
更には、今の自分を勇気づけたくもなる
何と言っても同じ年のかっての友が逝ったのだから
今僕が抜けられないことは、映画を創ること
今までは「今」が苦しいから、「これまで」が苦しかったから
映画創りが僕を救ってくれたと思ってきた
しかしかっての友の死で気づかされた
今自分がやろうとしていることは、そんなにちっぽけなことなのかと
僕は、「本当」を見つめたいから映画を創る
僕は、未来はもっと可能性があるはずだという「仮説」をたててカメラを、マイクを握る
決して、今が苦しいからだけではない
大きな道が、自分の前にあるから
僕は映画を創る
狭い世界にはいたくない
狭い人間関係には埋もれたくない
もし、自分が狭い世界に入りかけたのなら、
まずは、とっととそこから出て、外の世界を見たい
その道具が、カメラなのだと感じている